管理栄養士の塩分に関する様々なお話

管理栄養士の立場から、食事にまつわる塩分の様々なお話をします。

減塩が必要な病気・心臓病について

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皆さん、こんにちは!

高血圧の他に、塩分を控えなければいけない病気について説明したいと思います。

今回は、「心臓病」です。 

 

①心臓の役割

心臓はどのような働きをしているかご存知ですか?

よく心臓はポンプのようなものと表現されますが、その通りで心臓は血液を取り込んで、全身に運んでいます。

しかし、簡単に血液を取り込めるわけではありません。

まず汚れている血液は肺に一旦送り出します。

肺で毛細血管と触れると、酸素を取り込んできれいな血液になります。

その後、また肺から心臓に血液を戻し全身に運んでいくのです。

 

もう少し詳しく言うと、心臓は左側と右側で分かれています。

左側では全身に血液を送り、右側では肺に汚れた血液を送っています。

 

②塩分制限の理由

なぜ心臓病の方には塩分制限が必要なのでしょうか。

説明した通り、心臓は血液のポンプとして大切な役割を持っています。

しかし、塩分を取りすぎると高血圧になりますね。

血管ももろくなりやすく、またドロドロの血液になるとサラサラの血液より流れが悪くなるため十分な血液を送ることができなくなります。

その状態でも、心臓はがんばってポンプの役割をするのですが、血液の流れが悪いので負担がかかっていきますね。

その状態が続くと心臓の機能が低下していきます。

十分な血液が全身に送られなくなったり、狭心症などの心臓病になっていくのです。

 

③心臓病の症状

既に高血圧の方は心臓病にかかるリスクが高いので、症状をチェックしてみましょう。

 

・急激な体重増加

数か月単位で体重増加した場合は、心配はいらないと思いますが、1週間程で数キロ増えている場合は太ったのではなく、体の水分が増えている可能性が高いです。

心臓の機能が低下していくと全身の血液循環が悪くなるため、水分が貯まっていきます。

明らかにむくんでいるときなども要注意です。

 

・ 疲れ、息切れ

全身に血液が循環していないと酸素が足りなくなります。

少し歩いただけで息が切れることもあります。

 

④心臓病の食事

心臓病になると状態を悪化させないように塩分制限になります。

入院すると6g以下の食事になることがほとんどでしょう。

また、血液量が増えてはいけないので塩分制限とともに水分制限も行う場合があります。

塩分制限もつらいですが、好きな時に好きな飲み物を取れないのもつらいですね。

 

このように、心臓病の原因には高血圧が大きく関わっていることが分かりますね。

心臓病にならないようにできる範囲で予防していきましょう。