管理栄養士の塩分に関する様々なお話

管理栄養士の立場から、食事にまつわる塩分の様々なお話をします。

血圧について②

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皆さん、こんにちは!

前回は血圧についてということで、高血圧の数値をお話しましたが、実は高血圧にも様々なタイプがあるのです。

 

今回はその部分を掘り下げていこうと思います!

まず前回お話したのは、

高血圧とは「収縮期が140㎜Hg以上、  拡張期が90㎜Hg  以上」の場合ということでしたね。

 

しかし、高血圧にも程度がありますので、ちょっと注意が必要なレベルなのか、それとも即治療レベルなのか数値によって大きく変わります。

 

・高血圧(軽度)

上でお話しした数値と同じ、収縮期が140㎜Hg 以上 、または拡張期が90㎜Hg  以上のことです。

高血圧と診断されてドキッとした方も多いと思いますが、まだまだ改善できる数値だと思います!

・高血圧(中度)

収縮期が160㎜Hg 以上 、または拡張期が100㎜Hg  以上になると中度となります。

中度になると高血圧の薬飲む方も多くなるでしょう。

・高血圧(重度)

収縮期が180㎜Hg以上、または  拡張期が110㎜Hg  以上になると重度です。

 

このように高血圧には3段階ありますが、もちろん程度が重いほど、他の病気にかかるリスクが増えます。

ちなみに、脳卒中で死亡してしまう可能性は軽度の方より重度の方の方が6~7倍増えるといわれています。

 

では、塩分控えめの食事を心がけたらどのくらいの改善が期待できるのでしょうか。

 

個人差がありますが、今まで取っていた食塩を1日1g減らすと、収縮期の血圧が1㎜Hg、拡張期の血圧が5㎜Hgほど下がるといわれています。

減塩をしてぐっと効果が出ることは難しいかと感じるかもしれません・・。

 

しかし、今まで塩分を考えずに食事をしてきた方だと1日10g以上は取っていることが多いでしょう。

こういう方がきちんと減塩の食生活を送ることができれば1日に3g程は下げることができますね。

こう考えると、高血圧の基準ギリギリの方に減塩は十分効果的です。

また、高血圧の治療には食事、運動、薬と様々な方法があるため、他の方法も同時に行うことでさらに効果が期待できます。

 

高血圧で医療機関にかかっている方でも食事は気を付けていない方がいます。

薬を飲んでいるから食事は気にしなくていいと考えている方も多い様ですね。

高血圧の薬の中には塩分を取りすぎると効きが弱くなってしまう種類があります。

薬が効かないと、処方される量も増えてきますので、自分が払う医療費も増えてしまいますよね。

このように、健康面や経済面からも高血圧の方の減塩はお勧めです。