管理栄養士の塩分に関する様々なお話

管理栄養士の立場から、食事にまつわる塩分の様々なお話をします。

減塩のための塩と使い方!

皆さん、こんにちは!

前回、塩の大まかな種類とどんな料理に使えば相性が良いのかお話しました。

海で採れる塩は魚介類、岩塩は肉類に使えば食材の美味しさを引き出してくれるんですね。

 

今回は、その塩を上手に使っていくためのポイントです。

塩はやはり塩分が多いので使いすぎると、高血圧の原因となります。

塩を使い過ぎずにきちんと塩味を出したい場合は塩を最後に入れることが大切です。

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例えば、食材の下ごしらえに塩を使いますね。

でも、食べても塩味はほとんど感じません。

これは、時間と共に食材に塩が染みていくため使った塩の量より塩味を感じにくいのです。

 

また、料理の「さしすせそ」と言われているものは塩が2番目ですね。

確かに味をまとめたりするためには、塩を入れる時はこの順番が正しいのですが、減塩のために少し工夫してみましょう。

塩を入れる時はあらかじめ少なめに入れて、料理が出来上がった時に、味を見てから加えていくのです。

 

 この方法をスナック菓子に応用している商品もあります。

スナック菓子は塩味が効いていて塩分が多そうだな〜と感じる方も多いですが、出来上がった後に塩を振っている商品は意外と塩分か多くありません。

 

料理に使用するタイミングも大切なのですが、皆さんは、減塩塩という商品は聞いたことがありますか?

見た目は普通の塩なのに、 塩分が半分という驚きの塩なんです!

 

普段私達が食べている塩には塩化ナトリウムという物質が99%、他のミネラルが1%ほど含まれています。

この塩化ナトリウムが塩分の元です。

 

減塩塩は、塩化ナトリウムの代わりに塩化カリウムという物質を使用します

塩化カリウムは塩分が多くないので、塩化ナトリウムを、減らした分だけ塩分が減る仕組みです。

 

じゃあ塩化ナトリウムを全て塩化カリウムに変えて塩にしたらいいのでは?と思う方もいるかもしれませんが、実は塩化カリウムは苦味のある物質なのです。

塩化ナトリウムと塩化カリウムのバランスが良くないと苦くて調味料にならないので、美味しさを保てる割合で、各メーカーが減塩塩を作っているのです。

 

この減塩塩は、塩分を制限しなければいけない方には強い味方になります。

 

ただし、腎臓病の方には減塩塩は使用することができません。

塩化カリウムという物質は、腎臓病を悪化させる可能性があります。

医師から塩分の制限を指示されている方は、腎臓病の場合もありますので、減塩塩を使い始める時は確認してからにしましょうね。