管理栄養士の塩分に関する様々なお話

管理栄養士の立場から、食事にまつわる塩分の様々なお話をします。

「塩」は体にとって悪者?

皆さん、こんにちは!

前回、人間の体は絶妙な塩分のバランスで調節していることをお話ししました。

体が塩が足りないと感じたら、塩気のあるものをおいしく感じるようになり、

塩が多いと感じたらのどが渇き水分がほしくなるのです。

 

水分を多く飲むと、血管の中の血液も増えていき、血圧が高くなります。

これが塩を摂りすぎると、血圧が上がるといわれる理由ですね!

 

じゃあ塩は悪いものなんだ!摂らなければいいというわけではありません。

もちろん摂りすぎには注意が必要ですが、塩は人間の体に必要なものです。

塩分のバランスを上手にとりながら私たちは健康に過ごしているのです。

今回は、体に塩が足りなくなったときと塩が多くなったときの状態をお話ししたいと思います。

 

・塩分が足りない場合

 

血管の中の血液の量が減り、低血圧になります。

そこからめまいや疲労感などが現れます。

その状態でも、気づかずに塩分を摂らないとますます症状がひどくなります。

意識を失って反応がなくなってしまうこともあります。

この症状は何かににてますね?

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そう!熱中病と同じです。

今は暑い時期なので、毎日のようにニュースで予防をよびかけていますよね。

汗はもちろんしょっぱいですよね。

汗は塩分が含まれているので、たくさん汗をかいた時は

水分だけでなく塩分を補給することが大事です。

よく売っているスポーツドリンクや経口補水液には塩分が入っているため、

普通の水を飲むより脱水症予防になるのです。

 

しかし、症状がひどくなると飲み物を飲むだけでは脱水症は改善しなくなります。

病院に行って点滴などの治療を受けなければいけません。

そうなる前に塩分と水分をとって予防しましょう。

 

・塩分が多い場合

 

塩分が多いと体の中に水分が増えるためむくみも現れます。

高血圧になるのはもうお話しましたが、高血圧は他のいろいろな病気とつながっています。

 

血液は心臓を中心に送り出しますが、血液が多すぎると心臓の仕事量が増え、負担がかかります。高血圧が続くと心臓病になることもあります。

 

また、体の水分が多いと、尿もたくさん出すことになります。尿をだすのは腎臓の仕事なので腎臓にも負担がかかっています。腎臓病の原因にもなります。

 

このように塩分は足りなくても多くても体に影響があります。

ただし、極端な食生活をしている人以外は塩分が不足することはほとんどありません。

いつも通りの生活をして、汗をたくさんかいたりした場合に塩分を少し多めにと意識してみましょう!