管理栄養士の塩分に関する様々なお話

管理栄養士の立場から、食事にまつわる塩分の様々なお話をします。

亜鉛不足は減塩の敵!

皆さん、こんにちは!

塩分控えめの食事をしているけれど、いまいち味がしないという方はいませんか?

 

個人の味の好みももちろんありますが、もしかしたら味を感じにくい味覚障害の可能性もあります。

同じ料理を食べていても、塩味に満足する方と、物足りないと感じ、何か調味料をかけてしまう方・・・どちらが塩分控えめの食事ができるか分かりますよね。

味覚障害というと怖い病気のような感じですが、割となりやすく身近なものです。

 

今回はその味覚障害についてお話ししたいと思います。

 

味覚障害の大きな原因が亜鉛不足です。

亜鉛とは体の中にある栄養素で、骨や筋肉などに存在しています。

しかし、亜鉛は体の中で作ることができないため、毎日私たちが食べ物で補っていかないといけない成分なのです。

 

亜鉛は様々な食品に含まれており、お肉やお魚、豆やナッツ類などに特に多いです。

普段から定食のような数品目ある食事をしていると、亜鉛が不足することはあまりありませんが、タンパク質を意識的に取ろうとしていないと不足しやすくなります。

おかずの少ないごはんと汁ものだけなどの食事には注意しましょう。

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また、亜鉛を意識的に取っていても生活習慣によって亜鉛の効果が少なくなってしまうことがあります。

 

①過度の飲酒

適度の飲酒なら問題ありませんが、お酒は体外に出るときに亜鉛も一緒に出してしまします。

よくお酒を飲む方はおつまみを亜鉛を多く含むナッツ類にするなどして工夫しましょう。

 

②インスタント食品の食べ過ぎ

インスタント食品などはすぐに食べられて便利ですが、中に含まれている食品添加物によっては亜鉛の吸収をブロックしてしまうことがあります。

使うときは商品の裏を確認し、できるだけ添加物が入っていないものを選びましょう。

 

亜鉛不足で起きる症状は味覚障害が代表的なものですが、他にもいくつかの症状があります。

亜鉛は免疫に関係がある栄養素のため、風邪などにかかりやすくなる場合もあります。

日頃から調子が悪い、疲れやすいといった方はもしかしたら亜鉛不足かもしれません。

 

また、亜鉛には皮膚を健康に保つ効果があるため、不足すると口内炎や傷が治るのに時間がかかる、ということも起きます。

 

このように亜鉛は私たちの体で大切な働きをしています。

亜鉛不足を解消できれば、舌が敏感になるため塩分を控えめにしてもおいしいと感じることができます。

それが塩分控えめの食生活の成功にもつながればいいですね!